気苦労その1

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『また、経験値は特別な条件をクリアすることでもらえます。 条件は明かすことはできませんが、外敵を退治することでもらえる経験値よりもボーナス分多いので積極的に探してみて下さい。』 なるほど、まんまRPGの世界観だな。 『魔物やマスターの生死に関しての説明に移ります。』 来た、僕は心の中でそう叫ぶ。 どれだけ世界観がゲームと酷似していようがこれは現実。 認めたくないが頭のどこかで現実と認識してしまっている。 現実だからこそ、命っを落としてしまえばそこまでだ。 だからこそ、この説明はしっかり脳みそに刻み込んでおかなくては。 僕は一度深呼吸をして心を落ち着かせた後、本に意識を集中させる。 『召喚した魔物、ダンジョンモンスターはネームレス(個別で名前を与えてないもの)であれば時間をかけて自己復帰します。 ただし、Levelが高い個体、高ランク魔物であればあるほど復帰までにかかる時間は多くかかります。』 なるほど、たしかにドラゴンみたいな強力なモンスターが高速で復帰したら攻略不可能だもんな。 『個別に名前を与えた魔物はステータスにボーナスがつきます。 ボーナスはLevelが上昇するごとにボーナス値も比例し上昇します。 ただし、ネームレスとは違い倒された場合二度と復帰しません。 例外として復帰アイテムを使用した場合復帰します。 アイテムは特別な条件をクリアした際、報酬として獲得できます。』 なるほど、これはボスみたいなものか。 中ボスだろうとラスボスだろうと一度倒した場合復帰することはないもんな。 ただ例外なのがこの復帰アイテムという救済措置か。 『そして最後に、マスターが殺害された場合復帰することはありません。 これはどんな回復アイテムを使っても蘇生しません。 また、マスターが倒された場合、ダンジョンは崩壊します。』 なるほど、ゲームオーバーか。
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