気苦労その1

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多分ゲームの世界でいうダンジョンマスターっていうのはステージに配置されている大ボスのような存在なんだろう。 ゲームでもそういった存在は復活しないし、ものによればボスを倒せばそのステージにすら入ることすらできなくなる。 ダンジョンマスターはそういったステージの管理人でありボスなのか。 僕は頭の中で整理して強く思うことができた。 一度でもダンジョンモンスターを突破されてしまえば確実に死ぬ。 僕は死にたくない。 誰だってそうだと思う。 変に記憶が消されたとはいえ、誰だって幸せになりたいし生きていたい。 僕は改めてダンジョンの構成の仕方や、モンスターの効率のいい配置方法を考えないと行けない事を心に刻む。 『他にも詳しいことはありますが、それらは自分で探してみて下さい。 そういった探索もダンジョンマスターの楽しみの一つでありますので。』 「えっ!?終わり!?」 僕は思わず声をあげる。 大事そうな所は説明したとはいえ、こんな適当な説明で納得できるわけがない。 『なお、ダンジョンはダンジョンLevelが5を超える、または30日が経過すると解放され外敵が侵入するようになります。 食料はDPで購入する事はできますが、牧場や農場をダンジョン内に生成することをお勧めします。』 解放?ちょっと待て。 解放ってことは、しばらくは安全ってことか? 30日という期間はあるものの、ゆっくり考える事ができる訳だ。 それならまだ何とかなるかも....? 僕は一度そのページを閉じて他のページを見てみる。 しおりのようなものでジャンル分けされており、内部、モンスター、食料、その他と4つのジャンルに小分けされていた。 簡単に中身を確認していく。 内部は、主にダンジョン内に分かれ道を作ったりモンスターのための小部屋を用意したりするジャンル。 モンスターは、種族ごとに低ランクから高ランクまで分けられているジャンル。 食料は、モンスター用の肉塊だったりマスターである僕用の定食だったり様々。 その他は、家具だったりモンスター用の装備だったり噴水のような装飾品だったりと本当にその他だ。
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