01後悔

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01:後悔 (2014年2月8日) 敬介くんちにいる オカメインコの『焼鳥』は、 鳴き声がとってもうるさい。 朝から晩まで キーキーキーキー。 その甲高い鳴き声は、 マンションの隣に住んでいる受験生のAくんの耳に、 ばっちし、嫌というほど届いていた。 Aくんは二浪中。 今年こそは大学に進学するんだ! そう意気込んで、 寝る間も惜しんで勉強していた。 しかし、ここのところ、 隣のインコがやたらと鳴く。 今だって、 キーキーキーキー。 集中力が乱されまくりのAくんは、 隣の部屋の壁を、 高速連打で殴った。 ドドドドンッ こうなると敬介くんは、 やれやれと、 『焼鳥』を鳥カゴから出す。 そうすると、 今まで叫んでいた『焼鳥』が、 嘘のようにピタリと鳴き止んだ。 『焼鳥』は、 カゴから出て遊ぶのが 好きだった。 外に出ている間は、 キーもピーも 言わない。 本当にいい子。 でも、 ずっと出してる訳にはいかない。 なにせ焼鳥は、 15分刻みに糞をする。 部屋が糞だらけになるのは、 目に見えていた。 敬介くんは、 1時間ほど『焼鳥』と遊んだあと、 仕事に取り掛かろうと、 『焼鳥』を鳥カゴに戻した。 キーキーキーキー つづく→
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