第11話

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つい先週までは真夏日だった京都に、ようやく秋の気配が訪れた日。 古都の玄関、京都駅に佇むピンクレンジャー。 なぜか、その手には小さなプラカード。 “京の都へようこそ、おこしやす!歓迎!笑うンジャー御一行様” (恥ずかしいわー💦はよ来てや~) もじもじしながら、余り役に立ちそうに無いプラカードを上げたり下げたり、落ち着かないピンク。 やがて改札からたくさんの人が溢れてきた。 時計の針は2時、待ち合わせた時間だ。 (あれ?改札からの流れに逆らっている人がいる。 あっーそこは止まっちゃダメだよ!) ずいぶん背が高いその男性は、くるりと辺りを見回してスタスタとこちらに歩いてきた。 赤いキャップを被り、手には小さなボストンバック。
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