終わりは始まり

4/37
前へ
/104ページ
次へ
それから声が聞こえた方に顔を向け俺は 「西城、同じクラスだったのか」 と西城にそう言った。 「会長ぉ、興味無さそうだもんねぇ~。ついでに俺も同じクラスだよぉ」 とゲラゲラ笑いながらお馴染みの声が横から聞こえた。 「何だ、大原か。鬼塚に続けて成績良くなったんだな」 と馬鹿にするように言ってやるといきなり頭に強い衝撃が俺を襲った。 「ッ~。誰だよ」 と痛さに少し涙目になりながら原因の人物を睨み付けた。 「これから授業何だからさっさと席につけ!」 「え!橘…先生?」 その声の人物に俺は目を見開いた。 「おぅ。そうだが」 当然関わりがあった生徒たちも同じような反応を見せた。 「橘先生、どうしちゃったの!」 「僕たちの癒しがぁ」 と嘆く生徒たちに 「俺ってメンタル弱いで通ってたろ?だからこの春休みの間に知り合いにちょっとだけ鍛えてもらったんだ」 と爽やかな笑みで言う橘先生は男前だが、あまりの口調の変わりように同時に混乱も招いた。
/104ページ

最初のコメントを投稿しよう!

278人が本棚に入れています
本棚に追加