第一章

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ー講堂ー 真新しい制服を着た新入生達が緊張した面持ちでいるなか、僕は少しホッとしていた。 知り合いが一人いるという安心感は何事にも変えがたい。 今は男女別に並ぶため少し離れてしまったが、君が残していった残り香が少しあり安心している。 すぅ…と息を吸い軽く深呼吸をする。 緊張感をほぐす為だ。 「…では次に新入生代表 浅野優(あさの ゆう)君。 段上に上がってください。」 、、、きた。 僕は何と新入生代表だったのだ。 君の事をチラッと見てみた。 君はこちらのことを見てビックリしている。 当然だろう。 いきなり現れた幼馴染が代表なのだから。 僕はスッと目をそらし、段上へ上がった。 そこからはあらかじめ用意していた文を読むだけだ。 これが終われば、この式自体も終わるだろう…
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