- すれちがう -

7/10
前へ
/52ページ
次へ
----------------- そのまま事務所に戻った。 運よく社長が社内にいた 「あの、社長すみません。少しお話しする時間取っていただきたいんですが・・・」 「ん?今?」 「はい。出来ればすぐにでも」 「急ぐこと?」 「はい。」 「じゃあ10分後に僕の部屋に来なさい」 「わかりました。ありがとうございます」 よかった!話をする時間を取ってもらえた! 美優のこと話さないと・・・ --------------- 10分後 「トントン 失礼します」 「どうぞ」 社長は仕事をしていた手を休めて、入り口にいる私を見た。 「思い詰めたような顔をしてどうした?」 うっ、気付いてる・・・ 「こんな時間に申し訳ございません。」 「いや、それはいいよ。僕よりも君たちの方が大変なんだから」 この人は、いつもさり気なく優しい。 だからこの会社で続けていられるのかもしれない・・・ 「あの、今担当している美優のことなんですが・・・」 「美優か。どうした?」 「仕事をセーブしたいそうです」 「・・・・」 社長が黙っている。。。 怒られるかな。。。 「それは諒汰が関係あるかい?」 えっ! するどすぎる! 「はい。」 「そうか。じゃあ諒汰のマネージャーもいたほうがよさそうだな。」 そう言って電話をかけ始めた 「もしもし。お疲れ様。今どこ?」 「あぁそう。悪いんだけど、会社に戻れる?ちょっと話があるんだ。」 「あぁ諒汰はいい。君だけ来て欲しいんだけど」 「待ってるよ」 そう言って電話を切った。 そして・・・ 「そろそろなにかあるとは思ったよ。西山君が合流したらゆっくり話そう。君時間大丈夫?」 社長の表情はやわらかくなっていた。 「はい。大丈夫です」 1時間後、西山君が戻ってきた。
/52ページ

最初のコメントを投稿しよう!

17人が本棚に入れています
本棚に追加