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「おぉ!山中!なに?どしたの?」
「うん。美優がちょっとね。」
「美優?」
「そそ。ちょっとやばい感じ」
「やばいってなんだよ? 諒汰もイライラしてるしさぁ、まいっちゃうよ」
「え?諒汰君も?」
「そう。仕事すっげー順調なのに、順調になればなるほどイライラしてる感じ。余裕なんて全くない感じ」
「そっか。ま、取りあえず社長待ってるから、行こう!」
そう言って社長室へ向かった。
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「「失礼します」」
ドアを開けた2人の前に居た社長は、さっきまでのキッチリスーツではなく、すこしラフな格好をしていた。
????????
???なぜ???
????????
はてながいっぱいの私たちに
「まあ座って! 遠慮はいらないよ。」
そう言って私たちの前に缶ビールを置いた。
反対側に座った社長が・・・
「美優と諒汰のことだったよね」
そう切り出した。
「はい。」
そして私は美優の決意を洗いざらい話した。
社長はたいして驚きもせず、ビールを口にしている。
一方の西山は、ビックリしていた。
話し終わった私に・・・
「美優・・・やっぱりな」
「え?やっぱり・・・です・・か?」
わからない。なんで社長がそう言うのか・・・
社長は
「諒汰と美優をうちに引っ張ってきたのは俺なんだ」
と言った。
「はぁ。」
社長はそのいきさつを話してくれた。
自分の先輩が、諒汰と美優をみつけたこと。
むりやり結婚式場のPVに出させたら、あまりにも出来がいいからと自分に見せたこと。
それを見た自分が、この2人預かりたいと言ったこと。
でも諒汰たちにはその気がなかったこと。
やっとの思いで説得して、2人で仕事をする事を条件にうちに入ってくれたこと・・・
でもどうしても仕事をしていく上で、バラバラに仕事をするチャンスが増えてきたから、絶対なにかあると思った・・・
と・・・
そして
「美優の予定を見せて欲しい」
そう言ったので、プリントアウトして見せた。
そして
「西山。諒汰の今後の予定見せてくれ」
とも言った。
しばらくそれをじーっと見ながら・・・
「厳しいな・・・」
ですよね・・・
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