- 目覚めてくれよ・・・ -

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翌日も病院へ向かう。 今日も西山さんは、車で待っていてくれている。 気を使ってくれているんだと思う。 「トントン」 「はい」 ドアをあけたそこには、疲れた表情の山中さんがいた。 「山中さん・・・」 「あ、諒汰君。 どうぞ。座って」 「いや、いいですよ。俺立ってますから」 「いいから座って、美優の隣にいてあげて」 俺は頷き、昨日と同じイスに座った。 山中さんもきっと辛いはず。。。 ずっと美優を支えてくれていて、目の前で倒れられたんだし・・・ 「諒汰君・・・」 「はい」 「美優が、倒れたときね・・・最後に言った言葉があるの」 ゴクリ。 思わずつばを飲み込んだ。 「いきなり倒れて、意識朦朧としてたのに・・・あの子・・・」 「・・・・」 「りょう。ごめんね・・・って言ったの」 !! 「え・・・・」 俺? そんな時まで俺を・・・ 俺は美優の左手をギュッと握った。 「美優、諒汰君のこと、すっごく大切なんだね。あんな時まで呼ぶなんてさ。」 「・・・俺だって・・・美優・・・大切です。ううん。大切なんて言葉じゃ足りないです。でもそれ、俺、わかってたはずなのに・・・・・俺のせいでこんなことに・・・」 山中さんの目から涙がこぼれていた。 「私、帰るわね。諒汰君あとよろしくね。貴方が居た方が美優目覚めるわきっと」 そう言って山中マネージャーは帰っていった。 俺は美優を見ていることしか出来なくて・・・ 手を握ったままでいることしかできなくて・・・ 時間だけが過ぎていった・・・ 西山さんからもらったタイムリミットが近づいた。 もう行かなきゃ。。。 「美優・・・起きろよ・・・」 言ってもやっぱりなにも変化はなくて・・・ たまらず美優の唇にキスをした。 忙しすぎて、ふれることすらしていなかった。 美優・・・ごめん。起きてくれよ・・・ 唇を離して、顔を見たとき 美優の目から涙が1しずく流れた・・・ でも美優は動かない。 この日も目覚めることはなかった。
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