始まりと終わりの途中

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 青年は時空を超越し、過去の世界へと降り立った。  まだ緑が生い茂り、様々な生命に包まれた世界だ。彼には全てが新鮮に思えた。  青年は"究極魔術"を研究しているという魔術師を探す。  見知らぬ街を巡り、情報を集めようとするが、民が話すのは戦争のことばかり。  2つの巨大な国が、資源を巡って争っているのだそうだ。「こんなにも土地は豊かなのに。」青年は嘆く。  自分が使命を果たさなければ未来でも同じ事が起きるのだと感じ、彼はその決意を一層強くした。  そして、過去に降りたって数ヵ月が経った頃。ついにその人物を見付ける事ができた。  山の奥にぽつんと建つ、小さな研究所。中に居たのは、たった一人の少女だった。
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