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「君には人の温もりを教えてあげたかった。もっと幸せな思いをさせてあげたかった。」少女の亡骸を抱きながら、青年は懺悔をする。
──やがて雨が降り始めた頃、火事の騒動に国の憲兵が駆け付けた。
青年は捕らえられ、魔術研究を妨害しに敵国から送られた刺客として処刑が決まる。
牢の中、青年は考える。「これで未来が変わったのなら、僕は何故消えないのだろう。この罪は、誰の為に犯したのだろう。」
答えは出なかった。青年は何もかもが分からなくなった。何も語らずに、死を受け入れた。
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