第1話

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やっぱ、青春と言えばコレだろ! 「彼女をつくる」 でも、どーやってつくんだろ。 「は?俺の聞き間違い?彼女をつくるって聞こえた」 「なに~?何か文句あんの~?」 ばかにしたようにクスクスと笑うコイツを思いっきり睨み付けてやった。 「面白いこと言うね。女の子に間違われちゃう奏司がどうやって彼女をつくるって?」 人が気にしてることをサラリと言いやがって、コノヤロー! 「ッんな!うるさいっての。どうせ俺は毎日告白されまくりの竜ちゃんと違って女顔ですよーだ!」 そう、俺、音無 奏司(オトナシ ソウジ)は初対面で女の子だと勘違いされるほど、女顔だ。 この顔のせいで俺が一体何度女の子に振られたことか。 正反対にこの 谷崎 竜一郎(タニザキ リュウイチロウ)っていう、まじめ眼鏡は正直のところ、やっぱかっこいい。 何かムカつくけどな。 「ごめん。言い過ぎた。わかる、わかる奏司の気持ち」 「棒読みすぎて逆にイラつく」 いつも告白する前に、好きな子に「奏ちゃん、ずっと友達でいようね」と言われ続けた俺の気持ちがお前にわかってたまるか、コンチキショー!
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