第11話 高木春紅編②

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「小田切さん、夜やのにコーヒーて」  キサラが軽く肩をすくめた。 「ああ、そうか。すみません、僕、どの時間にコーヒー飲んでも睡眠に影響ないんですよね。いわゆるカフェイン中毒者でして」  申し訳なさそうに笑いながら、小田切さんもひとつコップを取った。  小田切さんは、ソファではなく黒い座布団の上に座った。キサラは俺の左側に座った。 「……で、本題は」 「コスモポリタンですよね」  俺の声に被せるように、小田切さんが答えた。  コーヒーをブラックのまま一口飲み、小田切さんはコップをテーブルの上に置いた。両手の長い指を交差させながら、小田切さんは小橋君を見た。 「もう一度確認しますね。彼に話してもいいですか?」  小橋君は唇を引き結んだまま、こくりと頷いた。  何だろう?
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