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「……聞いたか?誠」
「はい。素晴らしい立ち位置ですね。さすがです咲夜様」
「ふふ、だろう?本当の私はそんなにいい人じゃないのにな」
「いえ。生徒達が言っている意味のいい人とは少し違いますが、咲夜は歴としたとてもお優しいいい人です」
「そうか?自分では分からないが。まぁ、ありがとう」
「いえいえ」
全寮制の男子校であるこの聖鳳学園の2年に進級してから1ヶ月。
ゴールデンウイークも終わり、私はいつものように保健室で自分の下僕である誠と一緒にコーヒーを飲んでいた。
下僕と言っても名ばかりで、酷く扱ったりはしない。
下僕なのはペットを飼おうとしていた時に誠と出会って拾ったため、人間のペット=下僕という方程式になっただけだ。
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