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「フラグ?何なん……」
圭吾に聞こうと問い掛けている途中で、後方から恐いくらい大きくて速い足音がこちらに向かってきている。
まさか……、
「さああああくうぅぅやあああくうううんんんん!!」
「ひゃっ……」
ぶわあっ!と一気に冷や汗が大量分泌され、幾つも滑り落ちる。
「ああああそおおびぃぃまああしょおぉぉおおお!!!」
「来た……!」
一葉が警戒する犬のような表情をして、真紘は後ろを振り向くと「ひっ…!」と情けない声を上げ、圭吾はあちゃーと残念そうな顔をしながら耳を塞いでいたが、私は3人を気にしていられるほど冷静ではなく、恐怖に体が支配される前に、なんとか足を踏み出して走り出した。
「待ってよおおお咲夜くううんんん!!」
っ恐い……!!
奴の声が近いことが、確実に距離をつめているということを私に知らしめた。
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