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「あらあら、爆弾女王ちゃんじゃねーの」
片倉は呟いた。
『爆弾女王』と呼ぶ少女に気付かれぬように。
「……」
片倉は少女の背後に回り、肩に手を置いた。そして言った。
「女王ちゃーん、後ろががらあきだよー」
うざったらしい笑顔を浮かべて。
「うわぁっ」
少女は驚いたように、いや驚いて声を上げた。
そりゃあ誰だっていきなり背後から声をかけらかれてその前に肩に手を置かれたら驚きもする。当の片倉だってそうだもの。
「十月ちゃん」
少女は振り返って言った。
「はろはろー、片倉十月だよー。女王ちゃんも大変だよねー」
少女こと女王こと爆弾女王こと彼女は――エリン・クァートである。
「ところで十月ちゃん」
「なんぞや」
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