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「せんぱ~い、」
あたしは優子ちゃんの甘ったるい声を軽く手で払いのけながら
一番奥のテーブルへと歩を進め、
そこの一番左端の椅子をひいて座った。
「もぉ、無視して行かないで下さいよぉ~」
続いて優子ちゃんもあたしの真向かいに座る。
この席が食堂での私達の定位置。
優子ちゃんは一社に一人はこういう子っているよね、
という典型的な小悪魔っ子で、
どうすれば自分がかわいく見られて
男受けがよくなるかを常に研究している(らしい…)
そして“狙え、玉の輿!”
をモットーに日々、身体の手入れもかかさない(らしい…)
趣味教養も兼ね備えるべく
習い事にも心血を注ぐという徹底振りだ。
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