第2話

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すごいね、とか やっぱり、とか 実は自分も研究してる…とか?(これはないか…) 二つ年下だけど、 ある種の尊敬に値する人物だよ、この子は。 「それよか、何です? さっきのスタッカートの入った挨拶。 週末に何かいいことでもあったんですか?」 優子ちゃんの弁当の中身をちらっと見ると、 豚肉の生姜焼きだ。  「まぁ、ね」 同じA定食か、とぼんやり思いながら返事を返す。 「あっ、」 ぱっちり二重にアントワネット風のベル薔薇まつげが揺れて、 瞳の奥に光を宿したのが見えた。 「ふふ――、」  そして妖しい笑みをしている。 「な、何?」 わけもなくどもっちゃった。 優子ちゃんはたま~に核心をついたことを 突然言い出したりするから正直、怖い…。
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