エピローグ

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おでこをくっつけながら、しばらくの間は、そのままでいた。 ふと、奏がおでこを離し、真剣な眼差しで私を見つめた。 「俺、これから先、なにがあってもあやかを守る。」 「うん。」 「絶対にもう、離さないから覚悟しとけよ?」 「私だって、離さないんだから。」 一瞬驚いた顔をした奏だが、すぐに微笑みきつく私を抱きしめた。 私も、奏に応えるように背中に手をまわして、抱きしめ返す。 私たちは、時間の許す限り、ずっと抱きしめあった。 指先から二十センチという、もどかしい距離はもう、私たちの間にはなくなっていた。 <完>
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