神聖祭

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______________________ 顔の熱が引いたのを確認してから、グラウンドへと戻った俺。 閉会式の真っ最中。 「あ!どこ行ってたんだよ佐藤。はい、これ。おめでとう」 イケメンに差し出されたのは、長細い封筒。 中を開けると、2枚のチケットが入っていた。 それも、観光名所として有名なアウローラへの2泊3日旅行券。 「告白イベント、佐藤達が優勝したんだよ!佐藤と、イロハちゃん!良かったね!」 「何も良くねぇよ…」 チケットを封筒の中へ入れて、イケメンの胸元へと押し付ける。 「白髪に、誰か他の奴と行けって伝えておいてくれ」 「え?いいじゃん。イロハちゃんと行っておいでよ!」 「何で付き合ってもないのに、一緒に旅行なんか行かなくちゃなんねえんだ」 それもそうか、と呟いたイケメンは素直にそれを受け取った。 辺りを見回しても、他の奴はその辺に居るが…白髪は見当たらない。 何処かへ行ってしまったのだろうか。 今は気まずいから、こっちの方がありがたいんだけどな…。 顔を見ただけで、すぐに熱が上がってきそうだ。 「では!神聖祭初日を盛り上げてくれた"使い"を発表したいと思います!」 そうして、閉会式も終盤。 使いってのに選ばれると、明日…神聖祭2日目の最初に行われるイベントの代表者として、参加することが出来る。 明日は王家の人間も参加し、マナリナ国民も参加することの出来る日。 今日はただの学生同士のパーティに過ぎない。 本当の神聖祭は明日。 で…使いになった人間は王家の手を取り、舞台に設置された玉座まで運んで… 側に居る、っていう。 本当に、ただの召使い。
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