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"何であいつと同じ任務につかなきゃならないのよ…"
なんて、負のオーラを放ちまくっているのは闇帝。
クソ生意気な、クソガキの女だったな…確か。
雷帝であるオカッパと初めて出会った時に、空の彼方へぶん投げたんだっけか。
何の仕返しにも来ないと思っていたが…やっぱりあの時の事を根に持っているらしい。
「本日、学園の警護は我々騎士団が行う。王家の皆様方の護衛は貴様ら帝に任せる。これが見取り図だ」
適当な席に座ったのを確認した騎士団の1人が、大きな紙を机に置く。
戦闘祭をしたあの森を含めた学園の見取り図には、赤のマーカーで騎士団が警護する場所が書いてあった。
「では、僕と闇帝はここで護衛しましょうか。花守をこの位置に配置して…」
「ほな、俺らはこの辺をぶらつく感じで歩いとったらええよな」
「ここに1人置いておいた方が良いんじゃない?この辺りが手薄になるし」
黙々と作戦を練る帝達。
俺は黙って聞いているだけ。
猫女は見取り図を見ながら自分の配置を確認している。
それよりも今、重要なのは…心の声が聞こえない人物が居るってことだ。
それも、王国騎士団全員。
人間の中に、堕天使に弱味を握られて服従している奴が居る…って話を聞いていたが…
誰か特定させない為なのか…それとも全員がそうなのか。
どちらかは分からないが、騎士団全員に心を読ませない何かが施されている。
ったく…厄介な事になったな。
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