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その後、数年かけて解読済みの文献を片っ端から再び解読していった2人は、1000年前の話を知る。
勇者という存在。
その者が生み出した新たな魔法。
そして、魔王。
天界にはルシファーという、とても美しい天使が居た。
ルシファーは最も神に近い存在として天界に君臨していた、美しく気高い天使。
いつしか彼は、自分を神と同等…あるいはそれ以上の存在だと思うようになり
天使の3分の1を味方に付け、神に反旗を翻した。
その3分の1の多くを引き入れたとされるのが、『欺く』ベリアル。
ルシファーの右腕とされ、存分に腕を振るったベルゼバブ。
対して天界側の筆頭は、現天界では最高位天使のミカエル。
ルシファーと一騎討ちしたミカエルは、もちろん勝利し、ルシファー達を地へと落とした。
罪の重さから、人間界の更に奥深く…地の底まで落とされたルシファー。
その地の底は、今では地獄と呼ばれ
その他、反逆した天使達も一緒に落とされた。これが、堕天。
人間界に落ちたルシファーだったが、その力は人間界を安易に揺るがすものだった。
地獄から漏れ出たルシファーの瘴気は、人間界へと広がっていき…
動物は、その瘴気に当てられ魔物となり、虫は魔虫へ。
動物の中でも、その瘴気に馴染む体質を持ったものは魔人へと姿を変えていった。
当時、数少ない魔法しか使えなかった人間は、それらによって消滅の危機に面していた。
立ち向かっても、殺される…隠れていても、見つかれば殺される。
その時の人間の脳裏に蘇ったのは、神からのお告げ。
神は人間を生み出し、魔法を与え、それと同時にある強力な魔法を授けた。
それが、勇者召喚魔法陣。
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