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イケメン達は、あの後に押し寄せた魔人の群れの相手をしていたらしい。
最初に山を爆破したのは魔人の仕業だったそうだ。堕天使達に命令されてやった後、学園まで来てみれば自分たちの長でもあるイアンが人間側に居た…
まぁ、当然一悶着あったらしいが
俺と兄貴の会話を聞いて、全員がルシファーではないことを知ったらしい。
イアンは魔人史上最強だと謳われ、今までで一番人望のある魔人。
一部の魔人しか知らなかった猫女との話をし、子供が人間側についていることと、ルシファーが別人になっている事を理由にイアンは人間側につくことを話したそうだ。
そうしたら…まぁ、全員が納得して帰ったと。
「それマジで言ってんのか?」
「俺、魔人の中では人望しかねーんだ」
それ自慢できることじゃねぇぞ。
とにかく、皆が集まってくれた事によって回復する時間が出来た、と体に無魔法をかけて傷を治す。
「今回の勇気ある人間は9人かな?」
こっちを見てそう話すのはサリエル。
一触即発の空気の中、ゆっくりと歩いてきた人間が1人。
「ユリ。危ないところに1人で行っちゃダメだって言ったじゃないか」
「危ないところって…そんな事言ってる場合じゃないわよ今は!」
大塚。ルーク・テオマンが、強気女に抱きついた。
珍しく緊張もなく、こいつは強気女しか見えていないらしい。
「10人だね。もう…待ちくたびれたよ。今日は君たちの顔も見に来たんだよ?」
その光景を気にしていないのか、サリエルはそう話すと満足そうに笑った。
「じゃあ、魔王様。よろしくね」
「はいよ」
その言葉に、大塚以外の全員が身構える。
兄貴が自身の剣に魔力を籠め始めたからだ。
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