勇者御一行。

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「よくぞ来てくださいました。勇者様、そして9人の同志様…」 来たる休日。 俺達10人の人間が、城へと招待された。 俺、イケメン、白髪、オカッパ、強気女、大塚、猫女、魔人、アホヅラ、変態。 強いのか、頼りになるのか、よく分からないメンバーが揃った。 神聖祭2日目に、帝達と作戦会議をした大広間へと案内された俺達は、適当に椅子へ座っていく。 上座には王様とクラハ。 「今回、集まっていただいたのは…魔王、ルシファーについての話です」 話したい事がある、と言われていたのだが、やっぱり魔王についての話らしい。 「あの時はアビーの話しか出来なかったのですが…実は我々が解読した文献に、魔王についての記述があったのです」 アビー、王の古い友人。今はもう亡くなったらしいが…とても有能だった学者。 そいつと解読したという文献を、クラハが取り出し…テーブルの上へ置いた。 「まず、この文献の始めに書かれていたのは…ルシファーは何代にも渡って、変わっているということでした」 クラハが表紙をめくり、そのページを見せる。 そこには何かのマークの様な、どう足掻いても読めなさそうな文字と、絵が書いてあった。 どうやら、絵本の様な文献らしい。 王が話す内容が進むと、クラハがペラペラとページをめくっていく。 「ルシファーがまだ悪魔王と呼ばれる前、天界で最も美しく気高い…神に1番近い天使と言われていた時代の話から、この文献は始まります」 その後、神に反旗を翻し地の底へと落とされた事も書かれている。 そして、地獄がルシファーを筆頭に創り上げられたことも。 「この文献の中盤に、ルシファーの生態について書かれていました」 ペラ、とクラハがページをめくると、そこには堕天使達が何かの儀式をしている絵が書かれていた。
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