彼女の言葉は半端じゃなかった。

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  「いや、付き合い出してから、芽衣、可愛くて……」 「……? それは結構なことね。でも、何が悪いの」  わけが判らない、という顔をして美智子さんは怪訝な目を俺に向ける。 「そういえば冷たくされたり、怒られたりがないなぁって思って……」 「……呆れた。そんな遊びの話は芽衣にしてちょうだい。恋人同士の秘密の話を、私にしないで。これでも母親なのに」  言いながらも、俺の言っていることを判ってくれたのか、美智子さんは苦笑する。やっぱり話が早い。 「美智子さん」 「うん?」 「美智子さんから見ても、俺ってMかな」 「まあ、それは。私からすれば素人の男の子はみんなそうなっちゃうけど」 .
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