当てられて、中てられて。

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   この夫婦の間にある確執の本当の理由なんて、俺には判らない。  それでも、結城さんは操のことをちゃんと想っているはずだ。  でなきゃ、それなりに地位のある男があんな侮辱を受けて、黙っていられるわけがない。  結城さんは今にも泣き出しそうな吐息を漏らし、何とか続ける。 「男は、出すんだよ。出すだけなんだ。それに比べて女はどうだ。受け入れるんだぞ、その身体の奥深くに」 「そんなの、誰だって同じだし、誰だってしてることじゃないの!」  聞いていて、頭が痛くなってくる。  話を展開しているのが赤の他人だと、どうしてこうも冷静に頭が回るんだろうか。 .
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