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別にメモパッドくらいぶつけられても構わなかったが、結城さんからすれば、自分が受けたいんだろう。
……操の激しい感情は、全部。
だったらなんで3年も抱いてやらなかったんだ、って思うけど。
そんなに愛してるんなら。
でも、その質問は俺のものじゃない。
「何、人を動物園の珍獣みたいに言うわけ!? バカにして……っ!」
「自分で珍獣になってるんだろう」
大きく溜め息をついて、結城さんはベッドサイドにある電話に手を伸ばす。
「……ああ、結城だ。悪いが、もう一部屋用意してもらえるか。木島氏を案内して欲しい」
「はい、はい……っと」
苦笑して、肩をすくめる。
ここからは、完全に夫婦の話ってことか。
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