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芽衣の言葉に妙な引っ掛かりを感じ、グラスにビールを注いでもらいながらふと目線を動かさずに止める。
余計なことかとは思う。思うが、一応訊いてみる。
「高校?」
その一言で俺の疑問が判ったのか、芽衣の笑顔がはたと固まる。
一瞬妙な間があって、芽衣は軽く舌を出した。
「……卒業はしてないけど」
「そっか」
これまでの話ぶりから何となく察していることのひとつではあるが、一応確認しておきたかった。
芽衣の学歴など、別にどうでもいい。
ただ、彼女がどんな立ち位置でものを考えたり言ったりしているのかを、ちょっとでもいいから理解しておきたいだけだ。
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