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汗ばんだ彼の手のひらがズボンの中に侵入してきた瞬間、俺は反射的に足をものすごいスピードであげてしまい
「ぐっ!!」
彼の腹部を思いっきり蹴り上げてしまった
「ヤバ!」
室内に響く呻き声に俺は我に返り急いで体勢を戻し、彼の近くまで行った
俯いている顔にはうっすらと汗が出ている
強く蹴りすぎたのかもしれない
「要、大丈夫?」
わざわざ、聞かなくても大丈夫には見えない
それでも俺は恋人の要の背中をさすりながら謝った
「大丈夫だよ。静司」
すると痛いのを我慢しながら笑う要に胸が痛くなった
また、
「俺の方こそごめんな。びっくりしたよな」
そう言いながらポンポンと頭を撫でられると罪悪感に泣き出したくなる
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