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~距離~
「なんで?ちゃんと話してよ
美沙……」
雄一は携帯電話を強く握りしめながら、美沙の返事を待った。
「私達のために距離を置きたいの……
本当に私の事が好きなら、しばらく放っておいて。
お願い……」
美沙は涙を堪えながら雄一に懇願した。
「分かった……
美沙がそこまで言うなら距離を置こう。
でも、困った事があったら、いつでも連絡しろよ?」
「うん……うん……。
ありがとう。
じゃあね……」
美沙は携帯電話を切ると深くため息をついた。
雄一の出張中に手紙がなかった事
深夜の訪問
そのあとの郵便受けへの手紙……
「美沙、これで良かったんだよ。
しばらく様子みてみよう。」
電話を終えると望がそう言った。
混乱していた美沙は、雄一と距離を置いた。
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それから1ヶ月……
美沙の元に、変な手紙は届かなかった。
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