美沙

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~差出人不明~ 「はぁ~疲れた」 美沙は仕事を終え、買い物をしてから帰宅した。 ブルルル…… 鞄の中から携帯を取り出すと、画面には 浅井 雄一(あさい ゆういち) とあった。 ピッ 「美沙?今どこ?」 「今家に着いたよ~雄ちゃんは?」 美沙は荷物を片付けながら、彼氏の雄一と話を続けた。 「あっ……」 鞄から、朝の封筒が出てきた。 「雄ちゃん、朝手紙くれたでしょ? 名前書いてないから、一瞬分からなかったよ」 「えっ……手紙って何?」 雄一の返事を聞くと、美沙は固まった。 「……雄ちゃんじゃないの?」 「何?なんて書いてあったの?」 「いや、ただのイタズラかもしれないし、大丈夫! それより、今夜は金曜だし泊まりにくるの?」 「今仕事が終わったから、これから行くよ。 どっかで待ち合わせて食べに行く?」 「ううん。 さっき買い物して帰って来たし、作って待ってるね」 美沙は嬉しそうに電話を切ると、持っていた封筒を破いて捨てた。 「…ただのイタズラだよね。 さて、夕飯の仕度しよ~」
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