いえのみ2

5/15
113人が本棚に入れています
本棚に追加
/597ページ
◇◇ リビングに戻ったら、2人の姿が無くて・・・ キッチンには、さっきお願いした下ごしらえだけがやってあった。 「うわっ。ほとんど進んでない…」 思わず漏らした本音。 「あー」 「なに?」 あーってなによ。 「涼介!そろそろあいつが来るぞー」 そんな大きい声で言わなくてもいいのに。でも誰が来るんだろう。 【ピンポーン】 ホントだ… ってゆーかなにこの計ったようなタイミング。 あ、牧野さん居たし。 そのまま玄関行ったし。 「陽平!運べ」 「おぅ」 陽ちゃん呼ばれてるし。 じゃあ私は料理の続きしちゃおっかな。 「だと思った」 「うるせー」 なにその会話。 でも楽しそうに2人でお酒抱えて戻ってきてるし。 あー!牧野さんの顔がめっちゃ緩んでるー! 「どうしたの?牧野さんなんかすっごく嬉しそうだよ」 「だよなー」 陽ちゃんまでニコニコしちゃってる。 「ん?ちょっとなー」 あらら。さっきよりさらに緩んでる。 「なに?」 「内緒」 はー。そうですか。 「男2人の会話なのね。はいはい。さっ、続きの料理するよー」 「なんか手伝うか?」 えー珍しい。陽ちゃんが手伝うか?なんて。 「じゃあお湯が沸いたら、そのペンネ茹でてくれる?」 「おぅ」 「それからその袋に入ってるフルーツの缶詰を全部ボールにあけて」 「全部まとめて?」 「うん」 やっぱりいいなぁ。一緒になにか出来るのって。 楽しい♪ 「なーんか2人共楽しそうだな」 「楽しいよー。ね、陽ちゃん♪」 「そうだな」 陽ちゃん嬉しそう。 「斉藤さん、いつの間にか完全に陽ちゃんになってるー!」 ったくさとみ何処にいたんだか… 「牧野さんだって、さっきと違って、完全に涼介さんになってるじゃない」 完全に2人ともリラックスしてるね。 「そう言われてみればそうねぇ」 なにさとみ牧野さんのことジーッと見ちゃってんだか。 「なんだよ。さとみちょっと来い!」 「なに?」 あらら。部屋入っちゃった。 どうせすぐ戻ってくるでしょ。 ま、いいけど…料理するの元々私だし。
/597ページ

最初のコメントを投稿しよう!