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◇◇
リビングに戻ったら、2人の姿が無くて・・・
キッチンには、さっきお願いした下ごしらえだけがやってあった。
「うわっ。ほとんど進んでない…」
思わず漏らした本音。
「あー」
「なに?」
あーってなによ。
「涼介!そろそろあいつが来るぞー」
そんな大きい声で言わなくてもいいのに。でも誰が来るんだろう。
【ピンポーン】
ホントだ…
ってゆーかなにこの計ったようなタイミング。
あ、牧野さん居たし。
そのまま玄関行ったし。
「陽平!運べ」
「おぅ」
陽ちゃん呼ばれてるし。
じゃあ私は料理の続きしちゃおっかな。
「だと思った」
「うるせー」
なにその会話。
でも楽しそうに2人でお酒抱えて戻ってきてるし。
あー!牧野さんの顔がめっちゃ緩んでるー!
「どうしたの?牧野さんなんかすっごく嬉しそうだよ」
「だよなー」
陽ちゃんまでニコニコしちゃってる。
「ん?ちょっとなー」
あらら。さっきよりさらに緩んでる。
「なに?」
「内緒」
はー。そうですか。
「男2人の会話なのね。はいはい。さっ、続きの料理するよー」
「なんか手伝うか?」
えー珍しい。陽ちゃんが手伝うか?なんて。
「じゃあお湯が沸いたら、そのペンネ茹でてくれる?」
「おぅ」
「それからその袋に入ってるフルーツの缶詰を全部ボールにあけて」
「全部まとめて?」
「うん」
やっぱりいいなぁ。一緒になにか出来るのって。
楽しい♪
「なーんか2人共楽しそうだな」
「楽しいよー。ね、陽ちゃん♪」
「そうだな」
陽ちゃん嬉しそう。
「斉藤さん、いつの間にか完全に陽ちゃんになってるー!」
ったくさとみ何処にいたんだか…
「牧野さんだって、さっきと違って、完全に涼介さんになってるじゃない」
完全に2人ともリラックスしてるね。
「そう言われてみればそうねぇ」
なにさとみ牧野さんのことジーッと見ちゃってんだか。
「なんだよ。さとみちょっと来い!」
「なに?」
あらら。部屋入っちゃった。
どうせすぐ戻ってくるでしょ。
ま、いいけど…料理するの元々私だし。
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