第10章 49話 副作用

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「い……痛い…っ」 先程叫び声を上げたエアは静かに呟いた。 「ごめん。でもさすがにこればっかりはどうしようもできないんだ、明日の朝くらいまでは副作用で体が痛いと思うけど…頑張って」 「それは……もう馴れたから…いいっ、…ね、まだ、終わらない?」 グッと痛みに耐えるように背中に回されたエアの爪がヴィシュヌの背中を突き立てる。 維持をするというのは容易なことではない。 特にエアは命を維持しているため維持のテオドロスを一部一部当てられる度に激痛に襲われるのだ。 いつも始めの一回は叫んでしまう。 今テオドロスを受けたのは左腕、左手、左肩だから残るは左足、右腕、右手、右肩、右足、腹、胸、腰、背中、首、顔、頭の計12ヶ所だ。ぶっちゃけ3ヶ所でギブアップなのだが、そうはいかない。
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