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「いえ、もう終わるのでお気になさらずに」
「えっ?もうここを全部一人で掃除したの!?」
驚きのあまり声が少しデカくなり、松山さんがビクッと肩を震わせた。
「い、いえ。先ほど浜口先生がいらっしゃって、ここには高価な楽器もあるから、掃除はあまりしなくていいと…」
浜口先生は吹奏楽部の顧問で音楽の先生だ。
まあ確かに楽器って無駄に高いもんな。
あぁ…無駄に、ってのは失言です。すみません。
しかし、松山さんには感情と言う2文字が存在しないのだろうか?
いや、屋上ではそうでも無かったか?
「よし!さっちゃん、イチャイチャしよう」
馬鹿か、こいつは…。
「あっきーの変態っぷりにはもう……はぁ」
「もう…なんだよ!最後まで言えよ!つか、変態っぷりは関係無いだろ!!
それを言うならさっちゃんも変態だろ。この前なんかナース…「ストップ!!!あれはあっきーがお願いしたけん…ってはわわわ」」
秋彦の口を咲良が塞ぐが、自ら墓穴を掘りやがった。
そして、モガモガ言っていた秋彦も咲良が耳元で何かを呟くと、顔を真っ青にして、黙った。
咲良はこちらに笑顔を向けて口を開いた。
もうこの瞬間死を覚悟しましたよ。(優姫後日談)
いや、それくらい恐い笑顔だったんだって…。
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