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校舎を出ると、日は少し傾いていた。
「なんか…優姫があの子の事を気にする理由がわかった気がする。優姫とあの子は似てるのよ」
咲良が夕焼けの空を眺めながら呟いた。
俺と同じ……か。
もし、もしそうだったとしたら……。
「優姫は無駄に優しいからな~」
秋彦が小石を蹴飛ばしながら言った。
「無駄ってなんだよ…」
「まあ、俺と似てるってなら…どうにかしてやりたいな。一人ってさみしいからな」
「心配せんでも大丈夫♪またアタシが助けてやっけん!」
「あぁ…そうだな。頼りにしてるぞ!」
「…あれ?俺は?」
「秋彦は邪魔すんなよ♪」
「あっきーは隅っこの方で応援してて♪」
「うわ~もういいもんね!絶対邪魔してやるもんね!!」
そう言いながら、秋彦は石を拾い投げる。
咲良に「危ないけん止めんね!」と頭を叩かれた。
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