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「おぉ、いい天気だな」
屋上に出ると、空は五月晴れだ。
「さっさと食おうぜ、腹減ったよ」
と地べたに座り込み、風呂敷の包みを開いたところで、誰かの気配を感じた。
周りを見回して見ると、隅っこの影になってる部分に誰か居た。
「おい秋彦。先客が居るぞ」
コソコソと耳打ちをする。
「ありゃ、うちのクラスの松山(まつやま)さんじゃねーか」
「そうなのか」
「俺は一年の時から同じクラスだったんだがいつも一人でよ。
可愛いんだけど、なーんかとっつきにくいんだよね」
秋彦がとっつきにくいと言ってしまうのは相当だろう。こいつの人当たりの良さは評判で、誰とでも仲良くなってしまう。(仲良くはなるがそれ以上には発展しない。馬鹿だから)
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