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「シロちゃん……もう……」
可哀相なくらい頬を紅潮させながら揺れていた芽衣の動きが、緩慢になる。
動けないくらいなんだな、と思うと勝ち誇った気分になる。
こうなると判っててわざわざ上に乗せる自分は、相当根性が悪いな、とも。
芽衣をぐっと抱きしめたまま、よっこいしょ、と起き上がる。
「もうギブ?」
「そうじゃないけど……」
こうなると、じっとしてても勝手にじわじわと熱がのたうち回る。
俺の意志に、芽衣の意志に反して。
「どんな感じ」
「や……もう、バカ」
「芽衣が自分で言ったんだろ。女には、段階があるって」
「……そう、だけど」
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