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まあ、そういうことなんだろうと思うけど。
何か越えちゃいけないラインを飛び越えた関係なんだ。
そのくらいのご褒美はあってもいい。
「今は、どの辺」
「さ、さっきお腹の底が……」
「そう」
芽衣は喋るのも辛そうで、でも目は恍惚に輝いて、どこか虚ろだ。
俺だって、ちゃんと判ってんのかな。
「やられないと3段階めまではいけないんだっけ?」
「……た、たぶん」
俺のささやかな不安を打ち消すように、芽衣は後ろに落ちがちな頭を何とか持ち上げ、間近で覗き込んできた。
嗚咽のような吐息が鼻先にかかり、そこから何かが零れ落ちてきそうで思わずすくうように口付ける。
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