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「……どういう風の吹き回しだ」
昼に母ちゃんから電話があって、帰る前に少しでいいから寄ってくれと言われて来てみたら、これだ。
まだ布団が掛けられていないコタツの奥の場所に、梓が座っていた。
俺を見て「はーい」なんて言いながら、手をひらひらさせている。
「お前、この状況、判ってる?」
動揺を表に出さないように訊ねると、梓を遮るように母ちゃんが俺の前に立ち塞がった。
「私が、来てもらったの。どうせあなた、ちゃんと話もしてないんだろうと思って」
「別れた女に何を話すの」
「まあまあ……」
結婚していた頃、母ちゃんと仲の良かった梓は眉をハの字にしながら、それでも遠慮なく話に割って入ってきた。
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