それぞれの歩み

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今度は遠くを見て呆れたような顔をしている んー…よく分かんないなぁ まぁいいや キーンコーンカーンコーン♪ 授業開始のチャイムが鳴ると同時にさっきの女の子達が自分たちの席に戻っていく それを見届けていたら不意に横から透くんの声が飛んできた 「彩音ちゃん…さっきの僕に関わるなってことだと思うから。気に止めなくていいよ」 囁くようにそう言うと、透くんは教科書を開き始めた 関わるな?どういうことだろう… よく分かんないや… もしかして透くんいじめられてるのかな? 親が有名人なら分かる気がする 向こうでもそうだった まー何でもいいからとりあえずまた透くんに教科書見せてもらおう 「透くん、教科書見せて」 私は転校してきたら教科書などの準備が出来ていなく、誰かに見せてもらうしかなかった 「いいよ」 さっきの授業でも透くんは快く見せてくれた と、そんなやり取りの最中ニコニコしていると周りから視線が刺さるような感じがし始めた 私…浮いてるのかな? 1人だけ教科書見せてもらってるし 私はそっと透くんの顔を見た
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