第1話

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「くそー……まだ頭がズキズキする」 終礼が終わり岩田は机の中に教科書を押し込んでいた。出された古典の宿題は岡原に見せてもらい、得意教科だけ終わらせ後は好きなことをしよう。寮へ帰ったらご飯を食べ、風呂に入り、自習時間は勉強するふりをしてゲームやプラモの制作をする。どうせドアから覗かれても後姿しか見えないし、入ってこなければ問題はない。 もし入ってきたとしても、気分転換といえば大丈夫なはずだ。 鼻歌を歌いながら腕時計の時間を確認する。まだ寮の門限には達していない。 (寮に帰ってもどうせ勉強しろとかいわれるし……ならぎりぎりまで誰かと時間つぶすか、それとも新しいプラモでも買に行くか……) 鞄のチャックを閉め、あたりを見渡すと、最近仲良くなった甲斐と村上、野崎が教卓の上で何か真剣なことを話していた。驚かせてやろうと岩田は気配を消して彼らににじり寄る。近づくにつれ、彼らの話の内容が聞こえてくる。 向こう側、一年、マスター、趙雲など近づくにつれ、気になる言葉をいう彼らに、岩田は甲斐の後ろに回り込み、墓とはいったい誰の事なのかそう尋ねた 「誰ってお前そりゃ……!? 」 岩田が乱入してきたこと、そして話を聞かれた事に驚いたのか3人は岩田を見て驚愕したような表情になった。 その表情に岩田はキョトンとし教卓の前にある席の机の上に自分の鞄を置き、詳しく聞かせろよ、と甲斐を小突く。 「……さてはケントの前彼女か?隅に置けないな~。死んだってお前の事だから傷つけて死なせたりしてー」 冗談で行ったつもりだったが、図星のように3人の顔はどんどんと青くなっていった。それだけではなく、その場にいたクラスメイトの顔色が変わっていく。 クラス中の顔色をうかがいながら岩田は視線を甲斐に戻す。まさか本当にあったことなのか、そう尋ねると金髪で、腕に風紀委員と書かれたワッペンをした栗下がだらしない格好で現れた
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