第1話

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「……何でお前にそういわれて、はいそうですかって帰らないといけないんだ。第一そんな予定はない! 」 「……なに? 」 驚いた表情を浮かべる栗下、周りが異様にざわめきこそこそ話を始める。栗下はしばらく固まっていたが、我に返ると髪の毛を梳かしながら教室を後にする。そのあとを逃げるようにクラスメイト達は教室をあとにし、残された岩田は重々しいため息をついた 「……苦手だなアイツ。それにしても……」 先ほどの会話で栗下が言っていた言葉が気がかりだ。皆知っていて、どこかかかわっているような言葉。 何が何なのだろう、岩田はボーっと考えていたが、学校のチャイムによりふっと我に返る。 鞄を持ち岩田は教室を出ようとしたが何かに躓きその場で扱けた。眼鏡は割れずに済んだものの、頭を抑えながら足元を見ると錆びついた4つの宝石が埋め込まれた腕輪だった。 その腕輪の裏には何か文字が彫ってあり、日本語でもなく英語でもないそれは怪奇であったがなぜか岩田には読める事ができた 「えっと、”我求むは戒めの魔、我が力糧とし力欲する者なり”…何だこれ痛いな。誰かの落し物か? 」 クラスメイトがこの腕輪をしたところは見た事がない。では何処で…? 思考を巡らせ考えていると今朝見た夢を思い出す。 天から舞い降り岩田の胸に手を突っ込んだ男。あの男の右腕に確かこの腕輪をしていた 「まさかな。夢だし。しっかしこの腕輪かっこいいな。つけてみるか? 」 遊び半分で岩田はブラウスのボタンを外し身につけた。するとさび付いていた宝石が白い光に包まれ輝きだした。やがて光は収まり岩田は唖然と腕輪を見ると先ほどの宝石と文字は消え、ただの古ぼけた腕輪になっていた。 「な、何だったんだ今の? とにかく外すか……って外れない!? 」 不気味に思った岩田は外そうと思い引っ張ってみるが腕輪は外れず岩田の腕に固定されて外れることは無かった。
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