終章

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「いただきます」 「いたーきます!」 「はい、召し上がれ」 雄仁と雫は競い合うようにご飯を頬張り始めた。 「もう、そんなに慌てて食べなくても一杯あるから」 呆れるように言い美味しそうに食べる二人に零は微笑んだ。 「雫、美味しいですか?」 「うん!お母さんのご飯大好き!」 「パパのことは?」 「ゆーとはふつー」 あ、傷ついた。 雫の言葉に雄仁は落ち込んだ。 「大丈夫だよ。私はユウトのことだーい好きだから!」 「零・・・・・・」 「ふふ、約束。覚えてるもん」 「僕もですよ」 こんな甘い幸せがいつまでも続くことを今日も僕は祈っています。あの時の約束を忘れることなく、あの時の気持ちを大事に抱き締めて。 「零、雫。僕今とっても幸せです!」 「私もだよユウト」 「しずくも!!しわせ!」 たくさん迷って悩んで、涙を流しながらここまでたどり着いたけどそれ以上に楽しかったこと嬉しかったことも一杯あった。 掛け替えのない友人、心の底から守りたいと思える家族、幸せな日常。学生の日々に得た物は今も僕を助け迷わないように導いてくれる。 これからもまた苦難はあるかもしれないけど僕なら、いいえ、僕達ならきっと乗り越えられますよね。 「ユウト調子悪いの?」 「パパ病気?」 手が止まっている雄仁に零と雫は首を傾げ聞いた。 「大丈夫ですよ。あ、今!パパって言いましたね」 「あ・・・・・・言ってない!」 「んもぉー本当にかあいいですねー」 「かあいくない!」 「照れちゃってかあいいさアップですよ」 雄仁は鼻の下を伸ばし雫を抱き締めた。 「ユウト、それ浮気だから」 「え、えーっ!?」 誰にも描けない僕達らしい幸せを手にまた今日も頑張っていきたいと思います!     大嫌いな神様へ~affection~ END
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