第1話

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「鼻息荒いよ?歳?」 我ながらムカつくわ。 『ふざけるのもいい加減に・・!』 「なんだよ。」 「未来、それくらいにしておけ。」 ・・は? 「なんで?」 「先生が可哀想だろ。」 『レン君・・・』 この女・・レンにまで色目使ってたのかよ。 最低だな。 作戦失敗か。 今のって・・フラれたも同然だよね? 最悪。 「レン・・だけは・・信じてたのに・・他のクラスの馬鹿な男とは違って・・・こんな女に・・・」 私は泣き出してしまった。 「え?ちょ、なんか誤解してないか?」 私はこの言葉にキレた。 「誤解もなにも・・事実だろ!?レンなんか大っ嫌い!そんな奴だったんだね!」 あぁ・・死にたい・・・・昔の記憶がよみがえってくる・・・・何度も死のうとして・・・レンに助けてもらって怒られて・・・・・ 「あ・・ダメだ!未来!行くな!あの目は・・・・!」 私は無意識のうちに走り出していた。 後ろから誰かが追いかけてくる。でも脚力で私に勝てる奴なんかいない。 私がたどり着いたのは屋上だった。 私は屋上に入ると誰も入って来ないように内側から鍵をかけた。 この学校の屋上は変だ。内側から鍵がかけられるし、内側にチェーンがついてるのに外側にはついていない。 まさに自殺志願者の天国だ。 「レンだけは・・・信じてた・・・・・」 屋上のコンクリートの地面に水滴が落ちる。 次から次へと。 「おい!未来!開けろ!!」 レンがドアをドンドン叩きながら叫ぶ。 「うるさい。帰ってよ。」 「未来!お願いだから・・!」 「黙れ裏切りもの。」 「裏切りものってなんだよ!俺なんかしたか!?」 「とぼけないでよ。帰って。」 「帰らない!!お前が出てくるまで!!」 はぁ。 「好きな人にフラれて死ぬ人の気持ちなんかわかんなかったけど・・今ならわかるね。フラれたどころか・・色目使われて落ちたとか・・・・最悪・・・・」 「だからなんのことだよ!!」 「死ぬしかないかな?誠一に会いたかったな。・・レンなんかじゃなくて・・・誠一のこと好きになってればよかった。」 私は柵に向かって歩き出した。 「・・どういう・・・未来!!」 「バイバイ・・!レン!」 「おい!?未来!!いやだ!死ぬな!!!」 なんでそういうこと言うの? 「レンのせいじゃん。」
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