織田龍児の場合~バレンタイン編~

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そして、いよいよバレンタイン当日。 皆、夜中に抜け出して集合していた。 お互いを見て自然と集まり円陣を組み、気合いを入れてから、それぞれ渡すものを作り始める。 ーー大丈夫。ちゃんと練習したんだから、出来る。 そう思いながら、練習通りにトリュフチョコを作り始める。 何回か練習した甲斐があり、順調に進んでいく。 が、しかし…。 手を冷やして丸めるが大きさもバラバラ。 ーーちょっと味見。ん? なんかパサパサしてて味は悪くないが微妙となってしまい、肩を落とす。 ーー練習した方がうまいとかなんなんだよ。 それでも、一生懸命作り、ココアパウダーを振りかけ完成。 最後に丁寧にラッピングをして完了。 ルディアを喜ばせる筈が、何でこうも不器用なんだ。 二人のも食べてみたが旨かった。 落ち込んでいたら二人が慰めてくれた。 ーー正直悲しいが、やるだけの事はした。 そう自分を励まして部屋から出て、龍斗は部屋に向かい、俺と龍聖はリビングで二人が降りてくるのを待つことにした。
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