始まりは

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薄暗いカーテンが靡いている。 スカートのプリーツみたい。 そこを開く。 向こうに誰かがいる。人影しか分からないが唇が微妙に動いている。僕に何かを言うように。 「あなたって変わってる」と彼女は微笑む。 「そんなことない普通だろ?」 「ううんあなたは変わってる」 「君とは意見が合わないよ」僕はへらへらと笑う。 「あなたって……」 「じゃあ君はどうなのさ」僕はいきなり切り返した。 彼女は少し黙った後こう続ける。 「私は……私こそ普通だよ?」 「言ったろ君とは意見が合わないって」 「いじけないの」と彼女は僕の頭をポンと叩く。 「いじけてる訳じゃ無い。お前なんなんだよ」 言った途端姿が薄れた。
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