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「イマジナリーフレンドって知ってる?」
「・・・ああ、子供の頃に心のなかで作る友達のことだろ?」
「そうそう、僕はそれと同じものと思ってもらっていいよ」
「ああ、まあそうなんだろうけど、でも僕大人だよ?」
「うん、そもそもさ何故イマジナリーフレンドなんて必要なんだと思う?」
「そりゃ・・・心理学の先生にでも聞いたらいいんじゃないか?」
「まあ要はわからないってことね?」
「ああ」
「まず大前提として人はそれぞれ別の世界を生きてるんだよ」
「・・・は?」
「噛み砕いて言うと、世界は一つじゃないのさ。つまり、君が見てる世界には君以外の人は存在しないんだ、今こうやって喋ってる僕さえもね」
「いや、意味が分からないんだけど」
「じゃあ例えば君は今ボクと話していて意味のわからないこと言われて、何日かたって、今の話、思い出せるかな?」
「・・・多分、無理だろうな・・・」
「そうなんだよ、そしておそらくだけど、こんな会話もうこの後の人生でこんな会話をすることもないだろうと思う」
「うん」
「じゃあ君はもうこの言葉を聞くようなもしくは理解するような機会はないことになる、ということはこの考え(会話)は最初から存在してなかったかのように君の世界(頭)から消えていく・・・」
「・・・確かに」
「今の君を作ったのは、いや、君の世界をと言ったほうがいいのかな、それを作ったのは誰だい?」
「おい、まさか神様とか言い出すんじゃないだろうな?」
「それよりはもっとマシなんじゃないかな?多分」
「じゃあなんだよ?」
「君自身だよ」
「え?」
「さっきの僕との会話みたいに君は生まれた時から今まで親とか社会に言われたことで自分の思考パターンを形成した、そして、さっきみたいに意味のわからなかったことや受け入れられなかったものは捨て去られていく、ほら、この世界は君にしか見えないだろう?」
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