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「ね?これがちゃんとした証拠です。信じて頂けたでしょうか」
「信じねぇわけはないが、完璧には信頼できねぇ。だが、本当に未来から来たのなら外には出せねぇな。おい、おチビ。お前、ここに住まねぇか?」
「おチビと言われるのは嫌ですが、こんな奴でよければ住ませてください」
「ああ、決まりだ。他の奴らも良いな?」
土方さんが言うと、一斉に頷いてくれた。ああ、よかった。これで住む場所ができた。
「おい、おチビ。お前、何か出来ることあるか?」
「はい!何も出来ないのが唯一の取り柄です!」
「何もできねぇのかよ!」
「知ってることは幕末の歴史だけです!」
「それだけで充分だ」
グシャグシャ、とまたしても髪を撫でられた。だから、髪がグシャグシャになってしまうんですってば!
「…っと、こいつをどうするかだな。近藤さん、悪いがこいつを俺の小姓にしてもいいか?」
「ああ、いいさ。トシの側なら安心だしな」
「よし、おチビ聞いたな?今日からお前は俺の小姓だ。言っとくが、俺は有能な小姓が欲しい分際でな。ビシバシ厳しくするから心しとけ?」
「誠に嫌ですが頑張ります!」
「一言余計だ!」
そう言っても、土方さんが楽しそうに笑ってくれているから別に良い。
そう、思いを巡らせていると後ろからぎゅっと誰かに抱きしめられた
「土方さーん。あんまりおチビちゃんをいじめないでくださいね?」
「んなのわかってらあ。」
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