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そんなこんなで、芹沢さんがお酒と私の分のお菓子盆を頼んでくれて、二人で世間話をして終わった。
気づけば、もうすでに夕日が見えていた。夕日を背景に、私達は屯所への道を進んだ。
「…きゃああ!」
「黙れ!この馬鹿女!誰のおかげで生きて行けると思ってるんだ!」
「いやや!離しておくんなし!」
屯所への道を歩いていると、甲高い声の女性と男の人が争っているのが聞こえた。
私は即座に芹沢さんに目を向けると、芹沢さんも頷き、争っている男女の元へと走った。
どうやら、呉服屋の中で争っているらしい。その呉服屋へと走ると、女の人が突き飛ばされたのか、店先へと転がり出てきた。
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