青空

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「森野翔兎(モリノショウト)です。 ラビって呼んでください!」 目の前には、派手な格好の学生たち。 女の子たちは、頬をピンクに染めてラビを見つめている。 「んで、コイツが」 がっしりと腕を回され、頭の上に顎がのせられる。 重いけど、払いのけるとあとで怒られるからされるがまま。 「俺の"弟"の森野小鹿(モリノコジカ) バンビって呼んでやって! ちなみに俺ら双子です! バンビは理由があって、声でねーんだけど、優しいやつだから」 ぺこりと頭を下げて、笑ってみる。 ほうっと漏れたため息はなんなのか。 私には分からない。
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